優しい歌声に涙心の掃除ができました。

まさか自分が、精神的にも肉体的にもストレスを感じていたなんて。体調を崩すまで信じられませんでした。
2004年の4月に、期待に胸を膨らませて進学した大学は、私のイメージと違っていました。
最初はすぐになじめるだろう、小・中・高とみんなとうまくやってきたのだから、すぐに友達ができるだろうと思っていました。
しかし、何が間違いだったのか。なかなかクラスになじめなかったのです。
そして2005年の1月、ぷっつりと糸が切れ、大学に行けなくなってしまいました。
クラスになじめないことを気にしないようにすればするほど、心が悲鳴を挙げていたのでしょうね。

高校の頃からホームページを持っていた私は、日々の出来事を日記にしていました。大学になじめなくてつらい気持ちを書いた文章を読んだ友人が「おすすめの歌手がいるんだ」と無料ライブに誘ってくれました。
彼女の名は奥華子さん、出身地である千葉県船橋市の近隣で弾き語りスタイルの路上ライブをしていて、そこから有名になった人です。
トレードマークの赤井メガネがよく似合う、優しい声の人でした。
そして歌詞が心に響き、一目ぼれならぬ「一聴きほれ」してしまいました。

その年の7月、彼女はメジャーデビューを果たしデビュー後に発売されたアルバム『優しい花の咲く場所』は今でも私の宝物です。
『帰っておいで』という曲を聴いていたら、突然涙が止まらなくなり夕食の味噌汁が涙のせいでしょっぱかったのを覚えています。
『帰っておいで』というタイトルと優しく包み込むような歌詞が、乾ききった私の心を潤してくれました。

あの時、友人がライブに誘ってくれなかったらずっと悶々としていたでしょう。
もしかしたら復学と休学を繰り返していたかもしれません。
外に出て気晴らしするきっかけを作ってくれた友人に心から感謝しています。

曲を聴きながら、自分と向き合った結果、大学を退学、体調を整えることを決め、お金を出してくれた家族には申し訳なかったけれど、自分と向き合って出した答えなので迷いはありませんでした。
彼女が作る曲には、心をデトックスしてくれる効果があるなと思います。
ライブに行くたびに、心も体も軽くなります。
彼女の活躍をこれからも応援しつつ、私も誰かにとっての「魔法の人」になれるよう努力したいです。